沖縄は梅雨明けして、本格的な夏がやって来ました。
国際通りやまちぐゎーのアーケードにも賑わいが少しずつ戻ってきていて、たくさんのワクワクが交錯しています。 大きなお土産袋を持って歩く方を見ると「いっぱい楽しんでね」と思ってしまいます。
この通りに活気が出ると「あ、夏の旅行シーズンだな!」と感じますね。
歩みを進め、私にとってとても思い出深い場所へ。
沖縄に移住して、初めて地元の方々に関わらせていただいた第一牧志公設市場。現在建て替えを行っているため、近くにある仮設店舗で営業されています。
初めて伺ったときは沖縄ならではの魚やエビ、貝などを見てはしゃいだり。
「海ぶどうは常温」だということだけで驚いたり。
歩いているだけで沖縄のいろんな食べ物を知ることができます。
そして何より楽しいのが世間話、いわゆる「ゆんたく」です。
お店の方とのおしゃべり、楽しくて思った以上に滞在してしまいます。
ありがたいのは、顔を覚えていてくれていた時。
会ってすぐ「久しぶり!元気ね?」と声をかけてくれたこと、とても嬉しく感じます。
「暑くて疲れただろうから座って休みなさい」と言ってくれたお肉屋さん。
食材のことはもちろん、最近のことや市場のこと、沖縄のことなどをゆったりとお話します。
そしてゆんたくしているうちに、今夜のメニューが決まっていきます。
「今夜はあぐー豚のソテーにしよう!」
そう、ここではゆんたくで生まれる「この人から買いたい」という気持ちをたいせつにします。
食べ物だけではなく、食文化を知れることも。
色々試食させてくれたり、食べ方を教えてくれたり。
やっぱり近況をお話したり。
市場の、地元の方々と話して、笑って。
久しぶりに会ったはずなのに、親しい友だちや先輩と過ごしているような感じがするんです。
この時間は、ここだから楽しめる時間です。とても贅沢な時間。
公設市場は、欲しい物を買いに行くだけではない。
会いたい方に会って、話したい人と話して、心も一緒に満たす場所なのだなと思いました。
首里石鹸ライター
須藤 大治郎