なんとなく夏になると、昔のこと、小さい頃のことをよく思い出します。
夏の青空広がるお天気のいい日や、夕方、どちらでも
その時に思い浮かんだ昔の空気の香りがするような、
なんと言い表していいかわからない、不思議な感覚になります。
夏の涼しいとは言えない生温い風が吹くなか、
草木やお花がフェンスに絡んだ細い抜け道で
父の後ろを一生懸命ついて行き、
追い抜いただけでも喜ぶわたしをよそに、
振り返ると見えないところに隠れて、驚かしてくるような
ちょっといじわるな父との思い出だったり。
友達と遊び終わり、お家に帰ったあと、
母の帰りをウキウキしながら待っている、あの時間だったり。
友達とケンカして、泣きながらの帰り道が、夏の夕方の記憶にあります。
あの時に戻りたいな、と思う場面もたくさんあります。
沖縄は11月ごろまで暑い日が続く事もあり、
夏が長いと言われますが、わたしはなぜだか一番短く感じる季節です。
きっと思い出すことがたくさんあるので、
そう感じるのでしょうか。
そんなたくさんの思い出と香りもよみがえらせてくれる夏が、わたしは大好きです。
ライター
首里石鹸 玉城悠以奈