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首里散歩 Vol.42 短い夏 2020年7月6日

なんとなく夏になると、昔のこと、小さい頃のことをよく思い出します。

夏の青空広がるお天気のいい日や、夕方、どちらでも
その時に思い浮かんだ昔の空気の香りがするような、
なんと言い表していいかわからない、不思議な感覚になります。

夏の涼しいとは言えない生温い風が吹くなか、
草木やお花がフェンスに絡んだ細い抜け道で
父の後ろを一生懸命ついて行き、
追い抜いただけでも喜ぶわたしをよそに、
振り返ると見えないところに隠れて、驚かしてくるような
ちょっといじわるな父との思い出だったり。

友達と遊び終わり、お家に帰ったあと、
母の帰りをウキウキしながら待っている、あの時間だったり。
友達とケンカして、泣きながらの帰り道が、夏の夕方の記憶にあります。

あの時に戻りたいな、と思う場面もたくさんあります。

沖縄は11月ごろまで暑い日が続く事もあり、
夏が長いと言われますが、わたしはなぜだか一番短く感じる季節です。

きっと思い出すことがたくさんあるので、
そう感じるのでしょうか。

そんなたくさんの思い出と香りもよみがえらせてくれる夏が、わたしは大好きです。

ライター
首里石鹸 玉城悠以奈