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首里散歩 Vol.182 表情を変える空とあかりたち。 2023年2月15日

「読谷に行くならこっちも行ってみようよ」
何となく知っていたイベント。
気にはなっていたが、行ったことがなかった場所に行ってみた。

17時半過ぎ、まだ日が落ちる前に会場に入った僕たち。
まだ明るい空と重なるランタンは、少し物足りない感じだろうな。
そう思っていた僕はいい意味で裏切られ、この時間に見る景色にもワクワクを隠しきれなくなっていた。

明るい中で見る風景、そしてそれを眺める表情。
「これ、帰りは絶対もっと綺麗になってるよ!」
そう言われた僕は、時間が経つにつれて変わる風景と、隣でその風景を見たときの表情が楽しみで仕方なくなった。

空が暗くなるにつれて、存在を強く告げるあかりたち。
そしてそれに手を伸ばす子どもたちの表情も見ていてあったかい気持ちになる。

奥に進むと、そのワクワクは大きくなっていく。
隣であかりを見つめる表情、それを見つめる僕はいちばんいいものを見ているかも知れない。

スマホの充電が減るほど増える写真を見せ合う時間。
お互いスマホで写真を撮るのが好きだからこそ、その時間は止まらなくなる。

気づけば周りも真っ暗になり、あかりの存在感が最高潮となっていく。
そして僕たちのスマホの充電もほとんどなくなっていた。

会場に入ってすぐに見た赤いあかりたちは、帰りには強い光となって僕たちを送り出してくれた。
「これ、帰りは絶対もっと綺麗になってるよ!」
その言葉、あなたの表情について言っていたのかな、なんて思ったりしたのは内緒です。

あれ?気づいたらここ、大事な場所になってるかも。

今まで来なかったのは、もしかしたらこの日に一緒に来るためだったのかもしれない。
来年も一緒に来れますように。

首里石鹸ライター
須藤 大治郎