名もなき育児のひとつに「休日のおでかけ先探し」があると思う。
幸い沖縄は毎週のようになにかしらのイベントが開催されるので、週末のおでかけ先には困らないが、なんかもっと目新しいものを!と探していたら、すごいのを見つけてしまった。
「絵本deクラシック」。
その名の通り、絵本とクラシックを掛け合わせた新ジャンルのコンサート。なんと0歳から楽しめるらしい。想像するとカオスでしかないが、ちょっと気になる。
何事も経験。そして育児中にコンサートなんて、カオスじゃなければ夢みたいだ。ということで行くことにした。
場所は那覇文化芸術劇場 なはーと。
はじまる20分前に到着したにも関わらず、なはーとには長蛇の列ができていた。めちゃくちゃ人気イベントじゃん!
小さな子どもがたくさんいるからか、息子のテンションは爆上がり。並んでいる間、大人子ども問わず手を振ったり笑顔を向けたり、階段を上り下りしたりとご機嫌に過ごしていた。
いざ、コンサートがはじまると息子は思いのほか終始、真顔。ほんとに真顔。年齢高めの子どもたちが盛り上がるシーンでも真顔。約1時間、とことん真顔を貫いた。
ちなみにコンサートは最高だった。生演奏の音の美しさは素晴らしかったし、著名な声優さんによる絵本朗読は迫力満点だった。客席の声が響かない仕組みなのか、カオス感もまったくなく、私と夫は終始感動した。
ラスト数分のところで息子が泣き、退場。まだちょっと早かったかな~と思いつつ、待ち時間は楽しそうだったし、コンサートは私たち夫婦が楽しめたし、なにより音楽×新体験が子どもの脳になんか良さそうだし、良い休日だったよね〜と満足だった。
ところがその後、ほぼ毎日行く近場の公園に立ち寄ると、息子はいつも以上に楽しそうだった。はっとした。彼にとっては五感をうるおす新体験より「いつもの公園」が楽しいのだ。
名もなき育児に「飽きとの戦い」も追加することにした。
ライター
三好優実