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首里散歩 Vol.21 太古の記憶

ここ数日急に寒くなり、沖縄の短い冬が始まったようです、、、
と言っても、夕方くらいから20度を下回るくらいの温度ですが、
クローゼットの奥に追いやっている防寒対策の洋服がようやく活躍する季節です。

見上げる空も、いつの間にか、冬らしい景色に変わっていました。

先日、9歳の息子が化石発掘のキャンプに行ってきました。
沖縄は、地形的に大陸からの土砂が遮られ、サンゴ礁が発達したことで、
石灰岩が豊富な場所です。

本島北部は東側の遠い太平洋の海からプレートに乗ってできた
約3億年~3300万年前の古い地層でできていて、
南部はサンゴ礁の残骸などがこの場で積もってできた岩による約1500万年~15万年前の
比較的新しい地層でできていて、地下水に炭酸石灰分が多く含まれるため、
非常に化石になりやすい環境だそうです。

そのため、沖縄では遺跡も旧石器時代の人骨も多く発掘されているので、
県立博物館や市町村の博物館でも興味深い展示が多いです。

そんな恵まれた環境を活かして、様々な時代の化石を勉強して採掘してきた息子からは、
巻貝の化石とクチャをお土産にもらいました。
「触ってみて!肌につけてみて!」と言われては、
代わる代わる石灰により化石化したり結晶化した太古の自然に触れました。

旧石器時代の人類も、色彩豊かな沖縄の空を見ていたのでしょうか。
自然に触れる度、はるか昔の時代に思いを馳せるようになりました。

ライター
首里石鹸 白鳥恵子