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首里散歩 Vol.62 一言でも感じるあたたかさ 2020年9月14日

わたしには4つ上の兄がいます。
記憶の中では、喧嘩の思い出ばかり。

だけど小さい頃の写真を見ると 、 わたしに抱きついている写真や、
一緒にくっついて滑り台で遊んでいるところなど、
そんな兄との写真を見て思い出を振り返っては、ほっこりした気持ちになります。

今は沖縄から離れ、もう何年も県外で働いており、なかなか沖縄に帰ってきません。
連絡も1年に1回、それも1通、メールの返信を返してくれるぐらいです。

「元気ですか?」とのメールに、「ぼちぼち」と、、
なんとも、昔っから変わらないそっけない兄です。

しかし、わたしが数年前、相談したいことがあり
そんな兄に、ふと電話で話を聞いてほしくなりました。

何年ぶりに話すんだろう?と少しの緊張と、
今まで、兄と真面目な話など一切したことが無かったため、
どういう会話になるのかと想像もつかない。

電話を掛けると、相変わらずの淡々とした口調。
長く県外に住んでいるので、沖縄なまりが抜け、
なんだか変な感じだなあと思ったのが、久しぶりに話してみての最初の感想でした。

お互いの近況報告をしながら、
そして初めて兄に相談事をし、わたしがすべて話し終わるまで
うん、うん。と、しっかりと聞いてくれました。

そして、兄からの言葉は、「心配しなくていいよ」。
たったそれだけ?と感じてしまうかもしれませんが、
わたしには、その一言がとてもあたたかく、スッと心を落ち着かせてくれました。

口数の少ない兄からのこの一言は、いろんな思いが込められたものだと、わたしは感じました。

わたしのやりたいことのひとつでもある、
兄と一緒にお酒を飲む!
いつかそれが叶うといいなあと思います。

ライター
首里石鹸 玉城悠以奈