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首里散歩 Vol.313 南国のクリスマス

寒いのが苦手なくせに、1日だけ寒くなって欲しい日がある。

クリスマスだ。

クリスマスといえば雪国だし、なんとなく雰囲気的に、気分的に、寒い日であってほしい。
(が、毎年クリスマスに限ってあたたかい)

クリスマスを意識しはじめるのはだいたい12月初旬。今年もあたたかいクリスマスかぁと思いながら12月を過ごしていたところ、義父母より息子にクリスマスの絵本が届いた。

絵本は、窓が開いたり、ツリーが立体的に浮かび上がってきたりと、息子が喜びそうな素敵な仕掛けが散りばめられている。

あまりに素敵だったので「たった1日2日だけ読むのはもったいない」と、早々に息子に手渡した。

この絵本をたいへん気に入った息子は、1日3回は「これ読んで」と持ってくるようになった。多いときは7、8回読まされる日もある。

さすがにこちらが飽きてしまい、セリフをアレンジしたり、ツリーが登場するシーンで赤鼻のトナカイを歌うようになった(クリスマスソングの中でいちばん好きな歌だ)。すると息子もだんだん歌を覚えだし、ツリーが出てくると一緒に歌うようになる。

さらに慣れてくると、今度は合いの手を入れはじめたが、思わず笑う。息子の合いの手は「イーヤーサーサー」「アーイーヤー」とエイサーのそれだったのである。

夫がすかさず「北の歌なのに一気に南になるじゃないか!」とつっこみ、一気に脳内のクリスマスがハイビスカスカラーに塗り替わった。親が笑ったのが嬉しかったのか、息子はそれ以来、毎日絵本の読み聞かせをねだることと、クリスマスソングをエイサーverにアレンジして歌うことをセットでやるようになった。

息子の日々の合いの手のおかげ(?)で、わたしの脳内には南国カラーに染まったクリスマスが定着しつつある。気づけば今年のクリスマスはあったかくてもいい、むしろあったかい方がいい、と思っている自分がいた。

ライター
三好優実