首里の香り Vol.31 迷った時の道しるべ | ブログ SuiSavon -首里石鹸-

お正月休みに入ったある日の午後、日頃の運動不足を少しでも解消しようと、散歩に出かけた。普段は車移動が多いので、日中に散歩に出かけるのはずいぶん久しぶりのことだった。

選ぶ道によっては坂道しかない所もあるため、出来るだけ平坦そうな道を選んで進む。普段は通らない道や、車では入れない道などを選んで歩いていると、思いもしなかったところに出た。そこは地域の方々しか知らないような小さな公園？広場？があり、冬の強風をものともせずに、子供たちが遊んでいる。

「こんなところがあったんだ～」なんて考えていると、遊んでいる子どもたちに「道に迷ったの～？」と声をかけられた。

たしかに、私が進んできた道はここで行き止まりらしく、引き返さなければ先には進めない。それでも迷うというほどでもないし、「大丈夫だよ～」と返そうと思うと、「俺たちについてきて！」と元気よく走り出す。

「え！ありがとう！」と、急ぎ子どもたちについていくと、道の角に立った子供たちに、「この道と、そこの道も、行き止まりだから、この先の道を真っすぐいったらいいよ！」と指さされた。

「行き止まりが多いんだね。案内してくれてありがとう。」と声をかけると、「うん！じゃあね！」と走って戻って行く。

元気な声が遠ざかっていくのを聞きながら、教えてもらった道を進むと、言われた通りに道が見えてきた。

「あ！出れた！」と思わずつぶやき、知らないうちに浅くなっていた呼吸を整えると、馴染みのある香りが漂っていることに気づく。見ると、道のそばの花壇に点々とプルメリアの花が咲いていた。

先程までは気付けなかった香りに気づけたことが嬉しくなる。それととともに、“迷った時ほど心を柔軟に”という祖父の言葉が浮かんだ。

きっとこういう場面で思い出してほしくて言った言葉ではないのかもしれない(笑)。だけど、実感したときこそ心に強く刻まれる気がする。そして案外、それは日々の暮らしの中にこそあるのかもしれない。

首里石鹸　中里ゆきこ

優しさでつつまれる。それが首里石鹸の「プルメリア＆リリーの香り」

小浜島という自然豊かな島があります。夜は海と風と虫の音が響く、満点の星空が美しい島。道端にプルメリアとユリが咲いていました。その香りは甘くて爽やか、そして優しい。十月の心地良い気候も相まって、ゆるやかに心に沁みたその優しい香りに、思わず笑みがこぼれる。離島独特の「いつでも、何度でも、おいで。」と語りかける優しい香りを再現したのがプルメリア＆リリーの香りです。

プルメリア＆リリーの香り
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