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首里散歩 Vol.355 インタールード

三線を静かに、優しく弾くような長いインタールード(間奏)から、突如テンポがあがりだした。

そんな感じ。

春うらら 南の風が2通、嬉しい便りを送ってくれた。

どちらの便りにも、記されていた。

「大阪に行くけど会えるかな?」

沖縄で毎日のように会い、日が暮れるまで遊んだ幼い子供たち、それに、とことん付き合い、見守った同志がやってくる。

夢じゃなかろうか、、こんな日がくるなんて!

カレンダーに何よりも大きく記した

“ 会える日 ”

(まだ何日、あと何日!)

何度も指折り数えては、待ち遠しいを久しぶりに味わう。

待ち合わせの時間。

待ち合わせの場所。

(本当にいるのだろうか?)

まだ会えていない絶妙な間のソワソワ。

気持ちがトクトク音を刻む。

辺りをキョロキョロしていると、

「あっ!」

通りゆく人の中にいた懐かしい顔。

「久しぶりー!」

心にしみる、うちなーのこえ。

手をのばせば触れられる。ハグをせずにはいられない。

それはこの上ない嬉しさだった。

心の中、指笛でカチャーシーを踊っていた。

・・・

背丈が伸び、少し大人びた子供たちに、時の流れを感じつつ、しかし心地の良いトーンは相変わらずでホッとした。

人参シリシリにツナが入っているか?や、沖縄のご近所さんには、必ずハブのテッパンネタがあったこと、首里城の修復状況や、北部に新しくできるテーマパークの話、そろそろ湿気がでてきたこと、、、

長らく会っていなかったのは嘘のようで、他愛もない話が、ポロポロと溢れた。

中学生になった息子の友達は、自分で選んだ部活に入ったそうだ。

それぞれに夢も芽生えていた。

あんなに小さかったのに…

そっと思い出も噛みしめた。

「子供たちが繋げてくれた縁で今こうして会えているねー」と、言われ、その通りだと思った。

みえない糸で繋がっている。

強くたくましく。

「次は沖縄で会いましょう」

またしばらくインタールードがはじまるけれど、それもまた、良い時間になりそうだ。 

またねー

来てくれてありがとうー

出会えてありがとうー

ライター
パッチンくるり