
我が家では引っ越しを機に、近所をのんびり散歩することが日課になった。
「のんびり」とは、意外と難しい。
せかせかと早歩きするのに比べ、のんびり歩きは手と足が一緒に出る感じさえするほど、慣れていない自分がいる。
もちろん、散歩は愛犬と一緒だ。
数年前までは、リードを引っ張り走っていた愛犬も、今はのんびり散歩が気に入っているようだ。
のんびり散歩はいいけれど、運動効果はなさそう……。
でも、思わぬ効果があったのだ!

「こんにちは。ジャガイモ、もうすぐ収穫できそうですね。」
「こんにちは。この桜は河津桜ですか!」
「すごい!この大きな葉は何というお野菜ですか?」


など、近所の方々と会話を楽しむことができるようになった。
畑のおじいちゃんの、
「収穫するから犬は留守番させて大きいバケツを持ってきなさい。」
のお言葉に甘えて、たくさんのジャガイモをいただいた。
桜のお宅には、
「ここからの方がきれいにみえるよ。どうぞ入って。」
とお誘いを受け、お庭の中までお邪魔して桜だけではなくたくさんの花や植木を見せていただいた。

そして、大きな葉について尋ねた方からは、目の前でびっくりするほどの大きなカリフラワーを収穫し、
「はい!食べて」と。

あっけにとられていると、笑顔で、
「きらいね~?」。
「いいえ、大好きです。ありがとうございます。」と私。

また、近所の方は我が家の愛犬にも優しく声をかけてくれる。
あまり人慣れしていない息子(愛犬)たちも、少しずつ吠えなくなってくれた。
そればかりか、毎朝会うおばあちゃんには、頭をなでなでしてもらえるまでになった。

近所をのんびり愛犬と散歩することで、季節を感じ、景色を楽しみながら新しい出会いに感謝する。
それは、運動効果に匹敵するほどの「しあわせ効果」だ。
私と愛犬の年齢に合わせた、のんびり散歩。
それは意外な、そして素敵な効果をもたらしてくれている。
これからもゆっくりのんびり、素敵な出会いや発見を求めて散歩を楽しみたい。
ライター
大城くいじなう