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首里散歩 Vol.435 考えることを考えない・空と海の旅

私にとって、飛行機は単なる”移動手段”だけじゃない。

空港でしか味わえないあの雰囲気を感じたくて、 “超” がつくほど早めに到着し手続きを済ませる。すると、搭乗までの間はただの待ち時間ではなく、好きな空間に身を置ける幸せな時間に変わる。

そして、離陸で飛び立つ瞬間も、高度35000feetの窓から見下ろす雲も、目的の空港に到着して乗る前とは違う空気を感じるときも。

たくさんの心が踊る瞬間があるから、これを味わいたいがために電車で行ったほうが早い距離でも、飛行機で移動したことが幾度となくある。

そんな変わり者で飛行機好きの、今年の旅の始まりは、羽田から約2.000kmある石垣島空港へ。

到着すると、ふわぁっと暖かな風が出迎えてくれた。着込んでいた服を脱ぎ、石垣ユーグレナ港行きのバスに乗り、八重山諸島へ船で向かう。

今日の天気は、晴れ。雲は多いけれど、日差しは強そうだ。

フェリーに乗り込み出発すると水面に移るキラキラと眩しい光の中を、それぞれの離島へと向かう船が浮かんでいる。

遠くの大きなフェリーには、デッキでバンザイしながらこちらに手を振っている人達が見えた。

表情も見えない距離なのに楽しそうで賑やかな様子が伝わってきて、思わず手を振りかえしたくなったけれど、ワクワクしてる気持ちは同じだよ!と静かな船内から見届けるだけにした。

ここからさらに約20kmの海を渡る、60分の船旅。

港を出て数分であっという間に海しか見えない景色に変わった。

普段なら時差通勤で電車に乗ってるころだなぁ…移動時間は有効活用!ってスマホを開きっぱなしだったなぁ……と、むりやり動かしていた自分の脳に、もしランプがあったとしたら、常にヒートアップしていて真っ赤っかだったんじゃないか。

そんな日常を振り返り、自分が今、海の真っ只中にいるんだということを位置情報で確認し、スマホを閉じた。

今日は、空に浮かぶ雲が何のカタチに見えるか眺めたり、波のしぶきを見ながら窓越しに受ける陽射しを浴びて半分ウトウト…。

ただただ、ぼーっとなにもしない自分を許してあげられた。

気持ちがふんわりとしてくると、真っ赤っかだった脳のランプが消えていくように次第に心が落ち着いてくる。

しかしまぁ、窓際で無防備なままうたた寝だなんて、冬でもあんなにがんばっていた紫外線対策が水の泡なんじゃないかと自分に問いたいところ。

けれど日頃の拘りがどうでもよくなるのも、また旅の醍醐味と言ってしまおう。

まだ目的地に到着すらしていないのに、考え事でいっぱいだった頭の中の整理整頓が終わってしまった。

あとは、空っぽになったそのスペースに、沖縄のパワーと思い出をいっぱい詰めて帰ろう!

楽しむ準備も万端で、今回も幸先の良い旅になりそうだ。

ライター
まちこ