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首里散歩 vol.76 思い描くこと 2020年12月21日

あっという間に年の瀬が近づいて、いつしか沖縄も肌寒い日が続くようになりました。
外に出ると、空気が澄んでいるように感じ、新鮮な気持ちになります。

最近は、長時間の外出は、
まだ離乳ができていない、わが家の赤ちゃん猫と一緒に行くのが定番になっています。

まだ外にいた時の記憶があるのでしょうか。
目の前に広がる外の景色を、リラックスしながら楽しむ様子は堂々たるもので、とても助かっています。
タオルや毛布にくるまって、ちょこんと収まっていることに気づかれると、びっくりされてしまうのですが、
いつの間にか、わが家のスタイルが心地よく、萎縮して家に篭り過ぎたり、出かけるのに窮屈さを感じていた頃が、
遠い昔のことのような気がしています。

年末年始が近づくと、今年を振り返ったり、この先に実現したいことを思い浮かべたりと、
頭の中まで忙しくなるものですが、
今年はスケジュールも例年に比べて空きが多く、
ゆっくりとした気持でやりたいことを考えられるからでしょうか。

なぜか、和算を端から調べて計算の仕組みを確認してみたいと、
今までとは少し違った感性が出てきます!
そんな時、思い浮かぶのは、沖縄の『飛び安里』ですが、ご存知ですか?
なんと、ライト兄弟が動力飛行を成功させるはるか前の琉球王朝時代に、
空を飛ぶことを夢見て、決して諦めずに挑戦し続け、実際に高津嘉山から飛ぶことができたと言われているうちなーんちゅなのです!

琉球王家御用の腕利きの花火師で、とても裕福だった安里周當は、
首里から南風原町に引越し、自らの「飛びたい」という夢に挑戦し続けたそうです。
その夢を引き継いだのが、四男の安里周祥で、やはり何度となく試行錯誤を繰り返し、
真竹を主原料にした、弓の弾力性を補助として、脚力で羽ばたく仕組みで飛行したそうです。

澄んだ空気を吸いながら、科学的思考を持った志高き人を想います。

来年も、自分らしい楽しみを確かなものにしていきながら、
沖縄生活を充実させていこうと思います。
皆様も良いお年をお過ごしください。

ライター
首里石鹸 白鳥恵子