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首里散歩 Vol.117 春と夏のあいだ  2022年3月1日

春が来た。
突然そう思ったのは、ブーゲンビリアが光まみれで咲き誇っていたからだ。

といってもブーゲンビリアの開花時期は10〜4月と長め。「春の花」というわけではないし、むしろ10~11月頃が一番きれいに咲くらしい。だけど私は少し暖かくなりはじめ、太陽の光をはじくように咲くブーゲンビリアを見ると「春が来た」と思うのだ。毎年そう思う。きっと太陽と交わる強さが基準なのだろう。

沖縄に住みはじめて約8年。これまで「春の象徴」だと思っていた桜は、私にとって今や冬のものとなった。沖縄の桜「緋寒桜(ひかんざくら)」が咲くのは1月末~2月中旬、つまりめちゃくちゃ寒い時期だから。

これは2月に撮った緋寒桜。悪天候の寒空のなか、見事に咲いていた。乾いた空気に咲く桜も哀愁があって素敵なのだけど、沖縄にしてはあまりにも寒い時期に咲くので、いつしか桜は私にとって「どうりで寒いわけだ」と思わせる存在になっていた。

ちなみにひまわりも日本一早咲きだし、季節とお花の取り合わせが少しずつ変わっていくのは沖縄暮らしの面白さのひとつかもしれない。色んなことが少しだけ異空間なのだ。

ちなみに春めいたブーゲンビリアを目撃したのは、沖縄市。中央パークアベニューという通りの近辺だ。

このあたりは、渋い。だいぶ渋い。
でもそれがいい。

昼から開いてる居酒屋やBAR、無人で立ち飲みできる酒場まである。一杯ビールを飲んでしまえば、すぐに夏がきてしまうのだ。ブーゲンビリアと光が春を思わせ、照り付ける太陽とお酒のムードが夏を呼び寄せる。春と夏が混在している。

昼から飲みたい気持ちをこらえて、なんとか春気分を保った。今の私は春が楽しくて、夏が楽しみなのだ。

ライター
首里石鹸 三好優実

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