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首里散歩 Vol.123 よく晴れた土曜日。2022年4月15日

よく晴れた土曜日は朝から電話が鳴る。
それは、祖父母からの収穫合図。
「じいちゃんが、ゆーきーが来るのを今か今かと待っているよ~」と 祖母の大きすぎる声が寝ぼけた頭に入ってくる。

車で祖母をひろい畑につくと、祖父が先に収穫を始めているのが見えた。
作業を始めると、改めて「これは大変だぞ…」と思う。
掘り返した土の上はバランスがとりずらいし、埋まっている作物の位置と、次に掘る方向も考えないといけない。そして、見た目以上に重たいスコップがじわじわと腰にくる。
何度も注意されながら、それでも黙々と作業を進める。

「そろそろ10時茶ぁ~にするかね~」と祖母の声。
待ってましたー!とばかりにスコップを置いて、日陰に向かうが肝心の祖父は中々来ない。
聞こえなかったのかな?と思い後ろを振り返ると、道すがらに立ち止まっては違う作業をしている。
私には「よんな~よんな~(ゆっくりゆっくり)作業しなさいよ~。」と言う祖父自身は、全くよんな~していない。

さんぴん茶を飲みながら祖母に差し出される黒糖をなめる。
普段は全く食べない黒糖が、疲れた体に沁みる。明日は絶対筋肉痛だろうな~と考えていると、やっと祖父が来た。「今日はゆーきーが来てくれてるから、助かるさー」と言うが、92歳の祖父に体力も気力もついていけてる気がしない。
むしろ、私がいるから早めに休憩をとってくれているのだろう。

そんな私を尻目に、祖父母は方言で会話をしている。
ぼーっとしながら聞いていると、「明日は雨が降るらしいから、今日で取れるだけ全部とろうかねー」や、「そろそろゴーヤーの苗も買ってこないとね~」など、準備の多さと作業量に慄く。

いつも電話で、「野菜あるから、もらいに来て~。」と言われ、野菜よりフルーツがいいのにな~と思っていた自分が恥ずかしくなる。
作業に戻ると祖父に「さっきよりも上手くなってるさ。畑仕事でもなんでも、最初はできなくても続けていたら出来るようになっているよ。」と言われた。

こんなに大変な畑仕事を、子や孫の為に毎日欠かさず行ってくれている祖父母の優しさが、心と涙腺に沁みてくる。私はどうやったら、祖父母の気持ちに応えれるんだろうと考える。
まずは、目の前のジャガイモの収穫からだと思い、スコップを握りなおした。

首里石鹸 中里 有紀子

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