母とは去年から離れて暮らしており、今は月に1回、
もしくは2ヶ月に1回のペースで、ランチに行ったり遠出をしたりします。
昔から母との二人の時間が長かったわたしは、
思春期の頃の喧嘩はもちろん、大人になってからもぶつかることは多い方でしたが
それ以上に心の支えでもありました。
小さいころ、嫌なことがあり泣きべそをかいているわたしを見て
童謡の『手のひらを太陽に』を急に振り付きで歌いだし、
元気づけようとすることもありました。
そんな陽気な母に会いたくなる時には、特別に用がなくても
だらだらとゆんたく(おしゃべり)をするために、実家へ行くこともあります。
久しぶりに行くたびに、実家の階段には、黄色や赤、ピンクと、
毎回色の違うハイビスカスが咲いており、ついつい写真に収めたくなるので
今回は何色だろうかとワクワクしながら階段を上ります。
そして、部屋に入りゆんたくをしていると、
ベランダに干した洗濯物からほのかに香る洗剤の香りが懐かしく感じ
寝室に置かれた母の好きなローズマリーのアロマの香りが
窓から入る風に乗って部屋中に広がります。
そんな空間の中で、ただゆったりと過ごす時間がとても落ち着きます。
特別な親孝行というものは、なかなか出来ていませんが
離れて暮らしている今、こういったなんてことない時間を過ごせることが
母は一番嬉しいのかな。と思うこの頃です。
ライター
首里石鹸 玉城悠以奈