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首里散歩 Vol.58 すぐ側で感じる 2020年9月2日

今年のお盆は、コロナ渦と台風の影響もあり、
直接、おばあちゃんの家に行くことは出来ませんでしたが、
ウンケー(お迎えする日)には「おかえり」を、
ウークイ(お見送りする日)には「気をつけて帰ってね」と、心の中で言葉をかけました。

お盆の三日間は、ご先祖様はもちろん、おじいちゃん、お父さんも帰ってきて
私たち家族の近くに、隣に寄り添ってくれている日だと感じ、
思い出もより一層、頭の中で濃く巡ります。

少し強面だけど、ちょっかいを出したり、意地悪なことをして、私を泣かしては
それを見て笑うお父さん。

少し足を広げて座ってしまうと、すぐに足をペチンと叩かれ、
「女の子は女の子らしく」と、厳しく怒られる時もありました。

意地悪だし、怒ったら怖い!

そんなお父さんが、私の誕生日に
珍しくお洋服をプレゼントしてくれた事がありました。
幼いながらも、びっくり。

ぶっきらぼうに渡され、私が箱を開ける前に
自分の仕事部屋へと階段を登って行ったのを覚えています。

箱を開けると動物のプリントがされたTシャツと、キュロットパンツ。

きっと、女の子のお洋服コーナーでプレゼントを選ぶことは、
お父さんにとって、とても照れくさかっただろうなぁと思います。

それでも選んでくれたプレゼント。
お父さんの前で初めて着た日には、私もずっと照れくさくしていた気がします。
その大切なお洋服は、今でも実家のタンスに綺麗にしまってあります。

いろんな想い出を巡らした三日間。
また来年。今年とは違った状況で、家族みんなで会えるといいなぁ。

ライター
首里石鹸 玉城悠以奈