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宮古島の自然の恵みを受けながら、仕事を楽しみ、いいものを作る。

アロエベラ(アロエベラ葉エキス)は、紫外線ダメージから肌を守り、保湿効果が高く、SuiSavon-首里石鹸-のアイテムには欠かせない、ボタニカル素材のひとつ。それは、沖縄本島の南西約290kmの位置に浮かぶ「宮古島」で育てられています。

県内でも有数の透明度を誇る海に囲まれ、平坦な地形にさとうきび畑が広がるのどかな風景のなか、5万人ほどが暮らす宮古島。近年では「伊良部大橋」や「みやこ下地島空港」の開業もあり、多くの観光客で賑わっています。

そんな宮古島で「まるごと宮古島」という農園を営むのが上地和彦さん。こんがりとよく焼けた肌が、真摯に畑に向かう真面目な性格を現しているかのようです。

両親が移民した「ボリビア」で生まれ育った上地さん。ボリビアでは100ヘクタールほどの畑で米やわた麦を育てたり、牛や鶏を飼育していたそうです。

しかし、厳しい環境条件であることから、上地さんが7歳の頃に、父の故郷、宮古島へ家族で移住。宮古島に帰ってからは、主にサトウキビを育て、父の農作業の手伝いをしていました。

幼少期から長年、農業に携わってきた上地さんですが、一度は農業から離れた時も。それでも自然の何かに引き寄せられるようにして、10年前に再び就農。今では農業が天職だと感じるほどになったそうです。

そんな上地さんの朝は早い。5時に起床して、スタッフとの打ち合わせや注文を確認し、畑へ向かいます。除草に収穫、肥料の散布などたっぷりと畑仕事をし、夏は19時ころ、冬は18時ころまでと、日没に合わせて作業が終了します。

「島の農業はまだまだ可能性を秘めているが、広げられていないところがある。島の可能性を農業を通して広めていきたい」

上地さんが育てているのは、トマト、きゅうり、なす、ピーマン、かぼちゃ、バジル、そしてハーブなど。その中でも「アロエベラ」は大切に育てている作物のひとつです。

そんな自然の恵みをいっぱいに受ける環境のなかで、無化学肥料、無農薬でじっくりと育てたアロエベラは、ミネラルたっぷりで粘り強く、実がしっかりしているのが特徴です。

無農薬栽培で大変なのは、除草剤や農薬を使っていないので、雑草の伸びが早いこと。雑草が伸びてしまうと、アロエに栄養が行き届きにくくなるので、常に除草作業をしなければなりません。

さらに、宮古島は「台風銀座」とも呼ばれるほど台風の多い地域。60~70メートルもある暴風が吹くこともあり、今まで何度も被害を受けてきました。

「育てるのは楽しいけれど、自然と向き合わないといけない。自分自身も自然に育てられながら、農作物を育てているという気持ちがあるんです。畑からたくさんのことを教えてもらっている。そういう中で作物が育つ楽しみもあります」

首里石鹸の人気商品、「琉球のホワイトマリンクレイ洗顔石鹸」や「エッセンスハンドクリーム」などを製造しているミリオナ化粧品さんからの信頼も厚い上地さん。「農家さんと話がしたい。ものづくりの本質を聞きたい」と、宮古島まで実際に会いに行ってきました。お会いしてみると、その真摯な姿勢と、農業に掛ける思いに感銘を受けました。

「沖縄を語り、肌を労る石鹸を作りたい」という首里石鹸の想いを形にする。新しいこと、ユニークな取り組み、首里石鹸ファンが切望するモノ、日々の暮らしに癒しを届けたい。そんな首里石鹸の願いや要望に、一緒になって取り組んでくださっています。

こうして、今では首里石鹸の商品のほとんどに、上地さんの育てるアロエベラが使用されています。

「島の農業を元気にする、仕事を楽しむ、いいものを作る。そして、宮古島で農業が出来る喜びを感じ、植物の成長のお手伝いが出来ることを楽しみ、農業を通して自身の人生を創っていきたいと思っています」

上地さんが育てるアロエベラは首里石鹸には欠かせない素材です。上地さんのあたたかい人柄や、農業への思いを乗せて、首里石鹸の商品はお客様の元へと届きます。

「人の身体の中に入るものなので大切に育てています。石鹸もできるだけ多くの方に使ってもらいたいですね」。