スイカ割りをやらせたい。
子どもが生まれたばかりの頃から、ずっと思ってきた。子どもがスイカを割る姿が見たい。絶対にかわいい。
息子が1歳半くらいのときに一度、試したことがある。
友だち家族とビーチパーティをした日のことだ。スイカ割り適齢期の子どもたち(5〜10歳くらい)がスイカ割りを楽しみはじめたので、息子にもすこしやらせてみた。
結局棒はかすりもせず終わったが、息子は棒にロックオン。スイカが割れた後も棒で遊んでいた。

キャプション:写真は去年ベランダで割ったスイカ
さて、息子はもう3歳だ。
スイカ割り適齢期ではないにしろ、目隠しなしならそれっぽいことはできるかもしれない。
同い年の子どもとともに、スイカ割りをすることにした。
さっそく友だちの家の庭でスイカ割りの準備をし、おもちゃのバットを手渡す。
すると息子はバットを持つやいなや、親の仇のごとくリズミカルにバットをスイカに打ち付けはじめた。

キャプション:迷いなきスイング!
真顔でスイカを打ち続ける息子。ちょっと怖い。
友だちの子どもにバトンタッチすると、その子も同じように真顔で2回ほどスイカを打ち付けたが、食べたい気持ちが勝ったのだろう。すぐにバットを捨ててスイカの割れ目に手を突っ込み、勢いよくこじあけた。

キャプション:めりめり…

キャプション:いい色!
そしてスイカがぱかっとひらいたら、勢いよくスイカをむしりはじめる。

キャプション:ワイルド!!!
結局スイカ割りは2分くらいで終了。
思っていた感じではなかったが、シュールすぎておもしろかった。
そしてわたしは気づいた。スイカ割りを見る側は、年齢とともにさまざまな楽しみがあるということに。
思えば1歳半のスイカ割りは自由すぎておもしろかった。
棒にはまり、ひたすら棒で遊ぶ息子はルールや社交と無縁すぎた。
3歳は個性が光りすぎておもしろかった。
棒を打ち付けたい息子と、目の前のスイカを効率よく食べたい友だちの娘。お互い真剣勝負である。

スイカを切った後、息子は種を丸のみしながらすごい勢いでスイカを食べた。隣を見ると、友だちの娘は手で種をひとつずつ取り出して机に並べている。ここでも個性がぴかぴかと光る。
来年はどんなスイカ割りを見せてくれるだろう。
目隠しはできるかな?4歳になるとやっぱり割りたい!我先に!という気持ちが強くなるかもしれない。できればきゃぴきゃぴしている様子を見たいけど、棒を巡って喧嘩するかもな。
1年後を想像できるのは幸せなことである。
来年の答え合わせが楽しみだ。
ライター
三好優実