沖縄が大好きで、いつも楽しそうに旅のお話をしてくださるご夫婦がいらっしゃいます。
私がまだ沖縄に行ったことがなかった頃、初めての沖縄旅行に向けて、おすすめの場所や美味しいもの、現地での過ごし方まで、本当にたくさんのことを教えてくださいました。
「気をつけて行ってきてね」
そう声をかけてくださったのも、そのご夫婦でした。

旅から戻ってきてからは、
「沖縄どうだった?」
と、いらっしゃるたびに声をかけてくださいます。
お買い物というよりも、好きなものについて話す時間を一緒に過ごしているような、そんな感覚でした。
毎回、沖縄旅行のお写真を見せてくださるのですが、この日はご自宅で育てている月桃の写真をお持ちで、
「お店に本物の月桃があったら紹介しやすいでしょ? 今度小さい月桃を持ってくるよ!」
と、お店のことまで自然に気にかけてくださる、その言葉がとてもあたたかく感じられました。
実は翌日から、私が鎌倉店へ異動することをお伝えすると、
「鎌倉、遊びに行くよ」
「年始に石垣島へ行くから、石垣店のスタッフにも写真を見せてくるね」
と、場所が変わってもつながりが続いていくような言葉をかけてくださいました。
思い返すと、私自身、商品について一方的にお伝えするよりも、「なんだか楽しかったな」「沖縄に行きたくなったな」そんな気持ちを持ってお帰りいただける時間を、大切にしてきたように思います。

沖縄の透き通った海や広い空、力強い花や緑。
砂浜に座っているだけで、時間を忘れてしまうような感覚。

教えてもらったその魅力を、今度は私なりの言葉で、誰かに手渡しながら、沖縄と鎌倉をつなぐ存在」でいられたらいいなと思います。
そのご夫婦が教えてくださった、『おかえりなさい』と迎えられる瞬間のあたたかさ。

これからも、首里石鹸でのひとときが、
そんな気持ちで始まり、終わる場所でありたいと思います。
首里石鹸 田村ひかり