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首里散歩 Vol.74 北風(ニシカジ)に吹かれて 2020年12月4日

冬なのに汗ばむ記憶は、いつの間にか薄れて、外では北風が吹きまくっている沖縄です。
気温としては16度くらいから20度を少し超えるくらいですが、風のおかげか体感温度は断然低い気がします!

沖縄の日常生活では、ウチナーグチ を知らなくても暮らしていけるのですが、
興味を持って聞いていると、少し年配の方の会話の中には、心をくすぐる素敵な響きが溢れています!

沖縄本島では、東をアガリ、西をイリ、南はフェー、北はニシと読み、
ここまで聞いた時点で、頭の中が不思議な魔法にかかったようになるのですが…
特徴のある季節の風は、東風をクシカジ、西風をイリカジ、南風をフェーカジ、北風をニシカジと、また味わいのある、素敵な響きの名前で呼ばれます。

古の人々が、同じように感じたであろう気候や土地の魅力や力強さに、思いを巡らせます。

先日のニュースで、波照間島の電力の全てを連続約100時間にわたって、
風力由来の再生可能エネルギー(再エネ)で供給できたと発表がありましたが、
吹き荒れる北風(ニシカジ)もまたエネルギーの源になると考えると、
その力強さになんとも頼もしい思いがします。

そんな最近、なかなか行けなかった空手道場に、また通うようになって、
普天間までの趣深い街並みに魅了されています。

小道の両脇に広がる花、花、花…

さっきまで感じていた北風(ニシカジ)を忘れてしまいそうになりながら、
残り少ない今年の日常を、丁寧に楽しもうと感じています。

ライター
首里石鹸 白鳥恵子