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首里散歩 Vol.39 心地よい沖縄時間  2020年6月17日

沖縄は6月12日に梅雨明けをしました。
今年の春は暑くなかったので、梅雨がとても長く感じましたが、
なんと、平年より11日早い梅雨明けだったそうです。
そんなまだ日差しの爽やかな日に、世界遺産『座喜味城跡』を散策してきました。

座喜味城は、沖縄本島中部・読谷村にあり、
1420年頃に、名将であり名築城家とも呼ばれた護佐丸によって造られました。

城門は沖縄に現存する最古のアーチ門と言われ、
石による城壁の波のような曲線の美しさに、しばし時を忘れて包まれました。

平日の午前中で、全く人気がなく、
どんどん進んで行く主人に遅れをとりつつ、古代の技術に見入っていると、
お城の環境を整えていた方が、話しかけてきました。

「あそこ、四角い石が規則的に積まれているでしょ。
あの積み方を、なんて言うか知ってる?」

曲線で時を忘れていた私は、今度は石積みの美しさに言葉を失って考え込みました。

「布積みっていうの。
あっちは、石が不規則に積まれていってるでしょ。あれは相方積み。
あとね、あっちにある、人がどんどん登って行けるような、
石をそのまま積んでるのは、野面積みっていうの。」

お仕事をしながら、とても嬉しそうに丁寧に教えてくれた後、
「晴れてきたかな?僕は、あっちから見た、曲線に光が当たったところが好きだ!」

その愛のこもった言葉に、この方もお城の魅力の一部のような気持ちになりました。
場所の魅力に人の魅力が折り重なる、なんとも心地よい沖縄時間を過ごせました。


ライター
首里石鹸 白鳥恵子