首里の香り Vol.8　愛情いっぱい南国フルーツの香り

冷たい風にあたたかい太陽の光。
冬の心地よいとある日のこと。

久米島に住む義理のご両親から、今日の畑の様子が家族LINEへ送られてきた。
ティーダカンカン(日光がさんさんと降り注ぎ)、植物たちも気持ちがよさそうだ。

お義父さんを筆頭に趣味で営む畑は、育てたい作物を育てられる限り育てていて、この間遊びに行ったときは、コーヒー豆の収穫や天日干しモリンガを粉末にするお手伝いを行った。他にもアセロラやウージ、バニラにポポー(トロピカルな甘い果物)、マンゴーやバナナも育てている。

採れた作物はお義母さんが販売。島のおじぃと物々交換して、蜜柑やへちまをごちそうしてもらったこともある。島は人とのつながりとあたたかさ、そして生命にあふれていてにぎやかだ。

昨年５月初旬に訪ねた際、庭でマンゴーが色づき始めていて「おいしそう！」と見ていると、お義母さんがなるべく赤いものを採って「追熟できるかも。」と持ち帰らせてくれた。食べられるのを今か今かと待ちながら、時折手に取り甘いマンゴーの香りを楽しんでいたけれど、うまく追熟できず黒くなってしまい食べることができなかった。