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首里散歩 Vol.215 美味しいが増える。

沖縄といえば「ゴーヤー」。
わたしの大好物。だけど、昔は苦手で食べれなかったなぁ。

小さい頃、おばあちゃんが作ってくれたゴーヤーてんぷら。ゴーヤーが分厚く、とても苦い。
でも、親戚のおとなたちは、なんなく食べている。
それを見て、「なんでそんなにパクパク食べれるの〜?!」と不思議だった。

そんな苦手なゴーヤーを食べれるようになったのは、高校生の頃。

お昼の休み時間は、普段は学校の敷地外にあるお弁当屋さんやパン屋さんが、校内の広場で売店をしていたので、そこでお昼ご飯を調達していた。

工業高校だったので、女子よりも圧倒的に男子の割合が多い。売店の前で、毎日毎日、弁当の争奪戦!

弁当をじっくり選んでいては、そのうちにどんどん取られてしまい完売してしまうので、とにかく手に取れるものを!

そこで、たまたま手に取ったのが、半分は白ごはん、もう半分はゴーヤーチャンプルーのお弁当だった。
久しぶりに食べたゴーヤー。

「美味しい・・・!!」

チャンプルーの味が少し染みたご飯もとっても美味しかった。

ここからわたしは、苦手なゴーヤーを克服できた。

夏バテぎみの時には、無性にゴーヤーチャンプルーが食べたくなるし、おつまみにしたいな。という気分の時は、ゴーヤーチップスを作る。

しかも苦ければ苦いほど、お酒とも相性が合い、カリカリ食感がたまらない。

作るたび、キッチンでのつまみ食いが止まらず、テーブルに置く頃には、半分近くは無くなっている。

小さい頃、おばあちゃんの家で食べたゴーヤーてんぷらも、きっとあの苦さが、おとなには最高な味だったのだと、この歳になり、わかるようになった。

苦味も美味しいに変わる。おとなって楽しい。

ライター
玉城 悠以奈