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首里散歩 Vol.288 幸福を招く沖縄の出逢い

沖縄に行く前と後で印象の変わったものがある。
シーサーだ。

沖縄到着後の数時間はタクシーで移動していた。窓の外を流れる見慣れない景色が楽しい。

「消防署や警察署にもシーサーがいる…」と呟くと、タクシーの運転手さんが

「シーサーはオス・メスが決まってるんだよ。口開けてる方はどっちかわかるね~?」とクイズを出してくれた。

「どっちやろ〜?」と賑やかになる車内。

「口が開いてる方がメス、閉じてるのがオス!」と答えを出したが…。

「ブー!口を開けてる方がオス、閉じてるのがメス。オスは魔物を祓うために吠えてる、メスは幸せを呼び込んで逃さんように閉じているわけさ。」と教えてくれた。

シーサーに魔除けの役割があるのは知っていたが、福を呼び込むという側面は知らなかった。

幸運まで祈ってくれているのか…と改めて外をみる。なんと願いのこもった街並みだろう。

翌日ホテルの売店で、黒い体に赤や黄色で彩られた勇ましいシーサーに目を奪われる。欲しい…!が、既に2組買った後。

先に買った2組はデフォルメされていたりインテリア向きのおしゃれなものだが、こちらは少し怖い顔をしていて本格的。

迷いに迷って、次に沖縄へ来た時に買うことに決めた。縁があればまたきっと出逢えると信じて。

不思議な食感のもずくの天ぷら、当蔵本店にて出逢えたやーるー(沖縄の方言でヤモリのこと。)、空港で買ったやちむんのティーカップ、搭乗10分前に売店へ駆け込み飛行機の中で食べたブルーシールのアイス。

クイズを出してくれたり沖縄の話では饒舌なのに、自分の話では声が小さくなるシャイなタクシーの運転手さん。親しみを込めておじぃ、と呼ばせてもらおう。

部屋に並べたシーサーを見てよみがえる、沖縄の景色や体験、出逢った物、人の温かさ。

また沖縄へ行ったら、今度はもっと近くで海を見よう。
そしてあの勇ましいシーサーと、次の旅への目的を増やしてくれたおじぃにも、また会えますように。

首里石鹸 星見せいか

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