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首里散歩 Vol.347 でぇーじうむさん

ウチナーグチで、心に留まって大切にしている言葉はたくさんあるけれど「でぇーじうむさん」は、沖縄での生活で、繰り返し心に沁み入る、大好きな言葉だ。

「うむさん」というのは、楽しい、心地良い等、明るい感情を表す言葉で、「でーじ」がつくと、「とても楽しい」という意味になる。

市の教育委員会の先生方が「学校が、子どもたちにとって、でぇーじうむさんと感じられる魅力的な場所になってほしい」と、数年前からこの言葉を彫った看板を掲げて、市内の小中学校を、様々なサプライズで盛り上げてくださっていた。

活躍されている著名な地元出身の先輩方からのメッセージを子ども達に届けてくださったり、畏まった式典で挨拶の代わりに歌を歌うサプライズは、いつしか定番になっていて、「また歌ってくれたよ!」と高学年の子ども達が、無邪気に喜ぶ様子を見て、楽しい場を作ることの大切さを日々受け取ってきた。

沖縄に住んでみると、特に少し年配の層の、面白い方に度々出会う。

思いもよらないところで、天性の笑いのセンスを放つ先輩方が登場し、なんだか愛着が湧いて離れ難くなり、関わる環境が終わっても、飲み仲間となることも多い。

知り合いが繋がりやすいのも沖縄あるあるなので、「あの人は、高校で先輩だからさ〜」ということで、「でぇーじうむさん」な場が拡がっていく。

温かくて、誰も傷つけず、心を優しく受け取ってくれるような楽しい場は、難しい年頃の子ども達にも、少し疲れた大人にも効果満点なので!

私も、「でぇーじうむさん」な場を広げていけるように、先輩達の面白さを享受しながら、沖縄ライフを続けている。

ライター
首里石鹸 白鳥恵子