毎日のように、送迎で通り過ぎる道沿いに、フワッと視界に入る緑の塊があり。
ある時、それがシーサーだということに気づいてしまい、居ても立っても居られなくなり、近くまで見に行ってみた。


喜友名(きゆな)集落を取り囲むように置かれたシーサーの一つだ。
新緑を身にまとい、まるで姿を隠しているようだが、温度の高い西陽に照らされながら、返還の進む西普天間住宅地区跡地と海の方向をまっすぐ見つめる姿は、逆に存在感を際立たせていた。
別の日に、今度は緑の中からひょっこり顔を出しているのを見て、また寄り道してしまった。

近寄ってみると、今まさに悪霊(マジムン)を威嚇し追い払おうとしているような表情で、自分がシーサーの背後で守られているような気持ちになった。

力強く地面を踏みしめる後ろ姿はとても愛らしく、つい何度も立ち寄ってしまう、素敵な巡り合わせに、ご縁を感じている。

ご縁と言えば、先月、私にとって大切なうちなーんちゅの友達が、北海道に移住した。
突然話を明かされた時はとても驚いたが、心から応援したいという気持ちが強かった。それが、最後のご飯が近づくにつれて、次第になんとも言えない寂しさに包まれていった。

ふと、15年前の沖縄移住の時に、私を見送ってくれた友達の顔が次々と浮かんだ。
あの時のみんなの気持ちが、今頃、時を超えてリアルに伝わってきた。
出会ってからすぐに意気投合した彼女は、いつも返してくれる言葉がとても深くて、年下であることを忘れてしまう。
最後のご飯では、彼女の優しいイントネーションに癒されながら、単身、憧れの地で生活を始めるパワーをたくさん受け取った。
それから数日で、「こっちは23度だよ〜涼しくて最高!」と嬉しそうに連絡が来た。
今は、お互いに感じる夏の温度が違うけれど、彼女のくれる癒しのトーンは変わらない。
沖縄では、夏を告げるゴールデンシャワー(ナンバンサイカチ)が眩しく光を放っている。


奥行きのある夏の空に吸い込まれそうな気分になりながら、今日も全身で夏を受け取っている。
ライター
首里石鹸 白鳥恵子