先日、母に誘われて参加した大学の公開講座をきっかけに、沖縄の魅力や文化の奥深い意味に想いを寄せるようになった。

講座は「地形図から沖縄の自然や昔の暮らしを学ぶ」という興味深い内容で、特に琉球風水の話に心惹かれた。中国の厳格な風水をそのまま当てはめるのではなく、「自然との調和」という本質を捉え、沖縄の地形に合わせて高度にカスタマイズされたという。
馴染み深い首里城の位置や方位の設計に関する説明は、驚きとさらなる興味を掻き立てられるものだった。

また、市内の普天間基地周辺の、飛行場に適した立地は、かつての人々の暮らしを豊かにする条件とも重なっていた。
戦前の地図を重ねると、現在の基地内にはかつて集落があり、村をフクギや丘で囲む「抱護(ほうご)」や、あえて曲線を組み込んだ格子状の道など、合理的な管理の中に、琉球風水の知恵が凝らされていたという。これらは魔物や台風の暴風を防ぐためのもので、親しみのあるシーサーや石敢當(いしがんとう)にも通じる沖縄の暮らしの知恵が感じられた。

大好きな浜比嘉島の集落も、格子状に通った道路が、なだらかなカーブを描いていた。日々の体感と学びが結びつき、ふと、最近の沖縄の風土を愛おしいと感じた記憶を思い出した。
その日は、同じく沖縄が大好きな友達と、地図を頼りに、初めて訪れる海岸を目指していた。人の気配が感じられない道を、自然の中にお邪魔するような気持ちで進んで行くと、枝葉を大きく広げて茂るガジュマルの奥から、かすかに波の気配がしてきた。

先を進んでいた友が小さく歓声をあげると、沖縄の原風景を感じさせるような海辺が、目の前に広がっていた。

遠くの堤防に進んでいく友を確認しながら、私は台風前の深い色合いの海に向かってせり出した厳つい岩場に、勇気を持って登ってみた。

すると空がグッと近く感じられ、空から雲の鳳凰が舞い降りてきたかと思えば、今度は両手を広げた龍となってうねり、左側に火を吹いているように感じた!ただただ素晴らしい光景に感謝して帰宅したが、後で調べると、これらは幸運の兆しだという。
沖縄で海を見ていると、こうした自然の中に現れる幸運の兆しに、度々出会っている気がする。
かつてこの島で生きていた古(いにしえ)の人たちも、今よりずっと厳しかった自然に向き合いながら、同じように幸運の兆しを見つけながら過ごしていたのだろう。
これからも、豊かな自然への感謝はもちろんのこと、何気ない家や道の作り、地形にも意識を巡らせて、大好きな沖縄の風土の奥に隠れた意味を探っていきたい。
ライター
首里石鹸 白鳥恵子